うなぎの記

生きるのがド下手くそなうなぎの日記

計算機ではないけれど

イミテーション・ゲーム」という映画を観た。

今から4年前、2015年に上映され、アカデミー賞も受賞したらしいが、当時は全く気付かなかった。

知ったきっかけが人工生命について調べている中でのことだったので、本当に関心がないと観ないままだったかもしれない。

以下、ネタバレを含みます。

 

観始めたら一気に観てしまった。1から10まで面白かった。
退屈だと思うシーンが全く無かったし、背景を知っている方が楽しめるとも思ったが、ネットでアラン・チューリングやその周辺の情報をかいつまみながら観るだけでも十分、綺麗にまとまっている物語だなと把握できた。

もっと言うと、Bombeの詳細な設計の具体的描写を観たかったけど。

暇があったら調べよう。

「コンピューターは軍事目的に開発された」という知識がふわっとあったのだけど、誕生のきっかけにこのチューリングマシンというモデルがあったんだなぁ。

エニグマの解読に成功したということや、解読作業グループUltraは、戦後も極秘にされたと言う。

Bombeの開発から、内実が描かれた本が世に出版されるまで、約35年(1939-1974)。

どういった経緯で本が出版されたのかはわからないけど、35年も経てば、当時戦争に関わった大人たちのほとんどがこの世にいないということを、見越していたのだろうか。

こういった"極秘情報"はまだまだ沢山あるんだろうな、と思う。

きっと、当事者たちがとっくに世の中から消えて、情報を流しても影響を受けない思想が広まった状態、もしくは悪用する環境が整わない状態の世界になった時に、唐突に公開されるのかもしれない。時限式の暗号みたいに。

話は全く変わるが、それにしても、チューリングが羨ましい。

もちろん、色んな辛いことはあっただろうし、映画の中でも少し描かれていたけど。

感情に流されない決断力や、生涯研究をしていた、という点が羨ましいのだ。

彼も良い研究テーマが思いつかず、悩むなんてことはあったのだろうか。

自分も、もう少し論理的な人間になりたいなと思う。