昨今の博士の就職事情
いよいよ冬らしくなってきました。めちゃくちゃ寒いです。
さて、最近の博士事情について、数年前とずいぶん変わったんだなぁ、と感じたので記録しておこうと思います。
僕の認識だと、博士課程というのは研究者のプロを目指す人たちが進む道で、修論よりも求められるレベルは上がるし、自立して研究ができるようにならないといけない、と、ちょっとハードルの高い世界というイメージでした。
先生たちも3年で博論を受理することは少なく、研究分野にもよるのでしょうが、5年くらい留年して研究に取り組んでいる人が多かったように思います。
数年前までは、博士まで進むと進学先が無く、そこまで進んだら研究者になるしかない、といった状況だったことから、お金と意欲さえあれば納得いくまで研究する時間があったようです。
取らないと気持ちわいるいけど、取っても食えない、「足の裏の米粒」という言葉もよく聞きました。
ところが最近は、3年で卒業させることが当たり前になってきているようなのです。
博士を採用する企業が増えてきて、博士学生の半数は一般企業に就職していくと聞きました。全ての大学がそうなのかはわかりませんが、確実に日本の博士の立場が変わりつつあると思いました。
また、3年で卒業しなければならない、といっても、博士の学位を取得するハードルは下がっていないのかもしれない。そうなるとますます厳しい世界になっているんじゃ...などと想像もしたのですが、博士向けのキャリアカウンセラーに聞いたところ、大学教員側が3年で卒業できる研究になるよう指導を変えている研究室が殆ど、とのことでした。
本当にびっくりです。
数年前より随分進学しやすくなってきているのかもしれません。
だからといって、博士取得がカンタンになったわけではないと思いますし、僕が今まで抱いていたイメージも残っている部分はあると思います。
就活先も、増えているとは言え、出身大学によっては情報に差異があったり、まだまだ受かりにくい部分はあるかもしれません。
それでも、博士が日本社会でより評価されるようになる傾向は嬉しく思います。